JRA所属の女性騎手、藤田菜七子さんが引退届を提出したことが話題になっています。
今回はその引退理由についてまとめていきます。
藤田菜七子の引退理由は?
結論から言うと藤田菜七子さんが引退届を出した理由としては
不本意な出来事にモチベーションがなくなった
とされています。
では不本意な出来事とは何でしょうか。
調整ルーム居室内に通信機器(スマートフォン)を持ち込み通信していたことが原因で、2024年10月11日から騎乗停止処分になった
と報道にはあります。
この持ち込んでいた時期というのが2023年4月までに複数回とされているのですが、この規制が厳しくなったのは2023年5月なので、それ以前の行為を罰せられたことになります。
そこが不本意なポイントかもしれません。
また、2024年10月11日朝、師匠の根本康広さんが取材に対してこう語っています。
菜七子は今、人前に出て話ができる精神状態ではありません。(昨年5月の)若手騎手6人のスマホの件の時、菜七子は以前に、そういう通信機器を使っていたことをJRAに自ら報告をしている。そして、その際に口頭で厳重注意を受けている。それが週刊誌の報道で、また処分を受ける形となってしまった。本人も納得がいかない部分があると思う。引退届は私の万年筆で大泣きしながら書いていた。
引用:スポニチ競馬
スマホ禁止はなぜなのか
なぜスマホの持ち込みが禁止されているのかと言うと、
調整ルームに入ってからは外部との接触を遮断することで、情報の漏洩を防ぎ、公正を確保する目的がある
からです。
要は八百長を防ぐためです。
こういった世界には同じような規定があります。
過去には競艇選手がスマホを宿舎に持ち込み八百長の連絡を取り合ったことがあり、懲役3年と追徴金3725万円を支払うことになった事例も。
この「調整ルーム」というのは、騎手がレースまでのコンディションを整えるためと、公正確保の観点から、レース開催日の前日21時までに入室することが義務付けられています。
正直、今の時代に21時からスマホがない生活というのはなかなか厳しいですよね。
逆にコンディションが悪くなるんじゃないかと思うくらい。
ただ、希望者はタブレット端末を所持することができるという措置はあります。
レース映像の確認などのためにネットやアプリのインストールが制限された端末を使用することはできるんです。
公正確保という観点は確かにと思う部分もありますし、それを承知の上で騎手になるというのも「プロ」としての責任なのかなとも思います。
JRAはこの規定に関して、緩めるつもりはないとという声明を出しています。
過去の似たような事例
調整ルーム内で外部との規則違反の通信を行ったとして、いずれも30日間の騎乗停止。
- 2011年5月大江原圭
- 2013年7月原田敬伍(引退)
- 2015年3月C・ルメール
- 2016年10月丸山元気
他にも競輪や前述の競艇、プロ野球でもこういった通信機器関連での処分例があります。
世間の反応
最後に世間の反応をまとめておきます。
通信機器の持ち込みはファンからすれば解せない。競馬はしませんが騎手からの情報が漏れやすいですね。厳しいとの声もありますがそこは年齢に関係なくプロですから当たり前ですからね。
引用:Yahoo!ニュース
こういった職業では、どうしても外部連絡に一定の制限をかけられる状況が出てきてしまう。それより個人を優先させさせてしまうのは、そういった職業につく覚悟が足りなかったんじゃないか もちろん、このような厳しい側面があると伝えたり、しっかり管理したりするのは上の仕事なので、もしこういった事象が散見される状況になっているのだとしたら、それは競馬界の騎手育成の問題という側面もあるだろう。
引用:Yahoo!ニュース
最近はなかなか勝てなくなっていたし、どこかで潮時は来ると思ってましたが、今回のスマホ事件が引退のきっかけになってしまったのは残念です。
引用:Yahoo!ニュース
引退とは驚きましたが、正式な裁定が下る前に決断ということは、すでに相当モチベーションが低下していたということでしょう。
引用:Yahoo!ニュース